タンパク質解析ツールの現状と将来展望
【緒言】現在のタンパク質を網羅的に解析するツールとして, 二次元電気泳動法に基づく分析装置が広く用いられている. すなわち, はじめに等電点電気泳動(isoelectric focusing, IEF)によりタンパク質の荷電(等電点)をもとにした分離を行い, その後ドデシル硫酸ナトリウム(sodium dodecyl sulfate, SDS)-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(polyacrylamide gel electrophoresis, PAGE)により, タンパク質の分子量をもとにした分離を行う方法である. しかし, 二次元電気泳動では, 試料中のタンパク質分子がIEFゲルに浸透す...
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Veröffentlicht in: | 生物物理化学 2008, Vol.52(3), pp.47-47 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【緒言】現在のタンパク質を網羅的に解析するツールとして, 二次元電気泳動法に基づく分析装置が広く用いられている. すなわち, はじめに等電点電気泳動(isoelectric focusing, IEF)によりタンパク質の荷電(等電点)をもとにした分離を行い, その後ドデシル硫酸ナトリウム(sodium dodecyl sulfate, SDS)-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(polyacrylamide gel electrophoresis, PAGE)により, タンパク質の分子量をもとにした分離を行う方法である. しかし, 二次元電気泳動では, 試料中のタンパク質分子がIEFゲルに浸透するまでの時間, IEFにかかる時間, タンパク質を染色する時間, 過剰な色素を除去する時間等をあわせると, 10時間~2日間必要である. また, ゲルの洗浄, 移動などそれぞれの操作の間に必ず手作業が入るなど, 自動化が難しく, さらに二次元電気泳動に慣れた研究者でなければ, 再現性のいい結果を得ることが難しいことが大きな問題となっている. |
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ISSN: | 0031-9082 1349-9785 |
DOI: | 10.2198/sbk.52.47 |