29. astrocytoma患者髄液のプロテオーム解析及びgelsolin蛋白質の有用性の検討

【目的】astrocytomaは原発性脳腫瘍においてもっとも頻度が高く, 異型度によってgrade I~IVに分けられる. grade III及びIVは悪性腫瘍で, 中でもgrade IVのglioblastomaは発育が急速でしかも浸潤性であるため, 手術で完全摘出することができず, 5年生存率が6%と極めて悪い腫瘍である. 現在まで, glioblastoma患者髄液中の腫瘍関連分子に関するプロテオーム解析の報告は少ないことから, 本研究では, アガロース二次元電気泳動(2-DE)を用いて, gradeによって発現が変化するタンパク質を網羅的に解析し, 診断に役立つ腫瘍マーカーの獲得を目的...

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Veröffentlicht in:生物物理化学 2007, Vol.51 (3), p.195-195
Hauptverfasser: 大西美帆子, 松本俊英, 谷崎義徳, 長塩 亮, 影山泰平, 佐藤雄一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】astrocytomaは原発性脳腫瘍においてもっとも頻度が高く, 異型度によってgrade I~IVに分けられる. grade III及びIVは悪性腫瘍で, 中でもgrade IVのglioblastomaは発育が急速でしかも浸潤性であるため, 手術で完全摘出することができず, 5年生存率が6%と極めて悪い腫瘍である. 現在まで, glioblastoma患者髄液中の腫瘍関連分子に関するプロテオーム解析の報告は少ないことから, 本研究では, アガロース二次元電気泳動(2-DE)を用いて, gradeによって発現が変化するタンパク質を網羅的に解析し, 診断に役立つ腫瘍マーカーの獲得を目的とした. 同定した分子gelsolinについては, さらに免疫組織化学的に有用性の検討を行った. 【方法】astrocytoma grade IIとgrade IVの患者髄液をアセトニトリル沈殿を行った後, 2-DEを行いCBB染色によりタンパク質のスポットを可視化する. その後gradeの進行に伴って発現量の変化するスポットを切り出し, ゲル内消化後, LC-MS/MSによるタンパク質の同定を行う.
ISSN:0031-9082