28. 神経内分泌肺癌細胞株を用いた無血清培養上清のプロテオーム解析 -新規血清診断マーカー獲得へのアプローチ

【目的】肺の神経内分泌癌は小細胞肺癌(SCLC)と大細胞性神経内分泌肺癌(LCNEC)に分類され, 診断時すでに転移していることが多く, 肺癌の中でも特に予後不良な癌である. 両者で形態学的に違いはあるものの, 類似した生物学的特徴から, 同じレジメで主に抗がん剤治療が行われている. しかし, 依然としてLCNECやSCLC患者の5年生存率は, それぞれ40.3%, 35.7%と低い. これは浸潤・転移能が高いこと, 早期診断が困難であるといった点が考えられる. 現在, 神経内分泌肺癌における血清診断マーカーとして, pro-GRPが広く使用されており, 陽性率及び特異性に優れているが, 早期...

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Veröffentlicht in:生物物理化学 2007, Vol.51 (3), p.194-194
Hauptverfasser: 松本俊英, 長塩 亮, 影山泰平, 大西美帆子, 佐藤雄一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】肺の神経内分泌癌は小細胞肺癌(SCLC)と大細胞性神経内分泌肺癌(LCNEC)に分類され, 診断時すでに転移していることが多く, 肺癌の中でも特に予後不良な癌である. 両者で形態学的に違いはあるものの, 類似した生物学的特徴から, 同じレジメで主に抗がん剤治療が行われている. しかし, 依然としてLCNECやSCLC患者の5年生存率は, それぞれ40.3%, 35.7%と低い. これは浸潤・転移能が高いこと, 早期診断が困難であるといった点が考えられる. 現在, 神経内分泌肺癌における血清診断マーカーとして, pro-GRPが広く使用されており, 陽性率及び特異性に優れているが, 早期癌での陽性率は高くなく, 新たな早期診断可能な血清診断マーカーが望まれている. そこで, 効率よく血清診断マーカー探索を行うため, 神経内分泌肺癌の細胞株を培養し, その培養上清を2次元電気泳動法と質量分析を用いたプロテオーム解析から, 網羅的な検索を試みた.
ISSN:0031-9082