前方循環未破裂脳動脈瘤クリッピング術における‘three-hand surgery’の実際とトラブル対処法
当院では,前方循環に位置する通常サイズ未破裂脳動脈瘤の開頭術においては,積極的に若手に術者を担わせ指導医が助手鏡から指導するいわゆる‘Two-Surgeon-Three-Hand Surgery’(以下,three-hand surgery)を行ってきた.近年は神経外視鏡の導入により,助手も術者と同様の3次元モニターを使用することになり,明るく広い術野を得ることが可能となった.当院のthree-hand surgeryにおける術中トラブル回避と対処法について,前方循環脳動脈瘤クリッピングを対象に報告する.2012年1月1日から2021年10月31日までの間,当院において,前方循環の未破裂脳動脈...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2023, Vol.51(6), pp.484-489 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 当院では,前方循環に位置する通常サイズ未破裂脳動脈瘤の開頭術においては,積極的に若手に術者を担わせ指導医が助手鏡から指導するいわゆる‘Two-Surgeon-Three-Hand Surgery’(以下,three-hand surgery)を行ってきた.近年は神経外視鏡の導入により,助手も術者と同様の3次元モニターを使用することになり,明るく広い術野を得ることが可能となった.当院のthree-hand surgeryにおける術中トラブル回避と対処法について,前方循環脳動脈瘤クリッピングを対象に報告する.2012年1月1日から2021年10月31日までの間,当院において,前方循環の未破裂脳動脈瘤に対してシンプルクリッピング術を実施した965例を対象とした.全例three-hand surgeryを行い,手術を完遂した.退院時までにmodified Rankin Scaleを2以上低下させた症例は23例(2.4%)であり,原因は脳梗塞14例,視神経障害7例,その他の障害2例であった.前方循環未破裂脳動脈瘤に対するクリッピングにおけるthree-hand surgeryの実践は,安全性を担保しながら,若手術者に経験を積ませ,良好な治療成績を残すことが可能であった. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.51.484 |