同一病変内に脳動静脈奇形と海綿状血管腫を認めた1例
脳静脈性血管腫は海綿状血管腫にしばしば合併することが知られているが,脳動静脈奇形との合併は少ない.今回われわれは,同一病変内に脳動静脈奇形と海綿状血管腫を合併した症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.症例は14歳男児で,11歳時に偶発的に左前頭葉病変を指摘されていた.3年間で病変の増大があり,症候性となったため,開頭摘出術を施行した.術中所見では脳動静脈奇形に近接した海綿状血管腫を認め,脳動静脈奇形と一塊にして摘出した.病理学的にも脳動静脈奇形と海綿状血管腫の所見であった.海綿状血管腫が脳動静脈奇形に併発することはまれであるが,若年のAVMの発達増大に伴って周囲脳組織の静脈還流障害か...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2022, Vol.50(4), pp.313-316 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 脳静脈性血管腫は海綿状血管腫にしばしば合併することが知られているが,脳動静脈奇形との合併は少ない.今回われわれは,同一病変内に脳動静脈奇形と海綿状血管腫を合併した症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.症例は14歳男児で,11歳時に偶発的に左前頭葉病変を指摘されていた.3年間で病変の増大があり,症候性となったため,開頭摘出術を施行した.術中所見では脳動静脈奇形に近接した海綿状血管腫を認め,脳動静脈奇形と一塊にして摘出した.病理学的にも脳動静脈奇形と海綿状血管腫の所見であった.海綿状血管腫が脳動静脈奇形に併発することはまれであるが,若年のAVMの発達増大に伴って周囲脳組織の静脈還流障害から発生した可能性や,遺伝的な関与による偶発的な合併が推測された. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.50.313 |