横切開による内頚動脈内膜剝離術におけるプラーク長と皮膚切開長の関係
内頚動脈内膜剝離術(CEA)の皮膚切開には主に横切開と縦切開があり,どちらも同様に有用な方法である.縦切開は横切開と比較して内頚動脈の縦軸方向に十分な視野が得られる一方,整容面では横切開が優れる.われわれの施設で行っている横切開によるCEAにおける皮膚切開長とプラーク長の関係を後方視的に調査した.当院において術後1年以上追跡し得たCEA連続20例において,皮膚切開長とプラーク長について調査した.プラーク長は術前の脳血管撮影もくしは3D-CT血管撮影においてプラークの近位端から遠位端の直線距離を計測,皮膚切開長は手術記録の記載を利用した.プラーク長は最短で8.7mm,最長で38.8mmであった....
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2022, Vol.50(2), pp.91-95 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 内頚動脈内膜剝離術(CEA)の皮膚切開には主に横切開と縦切開があり,どちらも同様に有用な方法である.縦切開は横切開と比較して内頚動脈の縦軸方向に十分な視野が得られる一方,整容面では横切開が優れる.われわれの施設で行っている横切開によるCEAにおける皮膚切開長とプラーク長の関係を後方視的に調査した.当院において術後1年以上追跡し得たCEA連続20例において,皮膚切開長とプラーク長について調査した.プラーク長は術前の脳血管撮影もくしは3D-CT血管撮影においてプラークの近位端から遠位端の直線距離を計測,皮膚切開長は手術記録の記載を利用した.プラーク長は最短で8.7mm,最長で38.8mmであった.皮膚切開長の最短は63mmで,最長は87mmであった.全例において病変部の拡張が得られており,これまでのところ再狭窄は認められていない.術後合併症としては末梢性顔面神経麻痺が1例(5%)で認められた.横切開によるCEAはプラークの位置や長さによって大きく左右されるが,プラーク長よりも30-50mm長い皮膚切開長で施行できる.また,横切開は整容面で優れているだけでなく,手術成績も十分に満足すべき結果が得られる. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.50.91 |