脳AVM切除後のred vein遷延が周囲脳のhyperemiaによることをICG videoangiographyで評価できた1例

「はじめに」脳動静脈奇形 (arteriovenous malformation : AVM) 摘出手術に際して, 近年indocyanine green videoangiography (ICG-VA) が術中のAVM血管構築の確認, 切除後の奇形残存の有無の評価に用いられている. われわれは, 脳AVM切除後にred veinが遷延しICG-VAで赤色血流が奇形残存からではなく周囲の脳のhyperemiaからであると判断し手術を終了できた1例を経験したので, hyperemiaの原因についての考察を含め報告する. 「症例」43歳, 女性. 主訴 : 左上肢の脱力としびれ. 現病歴 : 突...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2021, Vol.49(2), pp.134-138
Hauptverfasser: 三橋, 豊, 永田, 崇, 鶴田, 慎, 長濱, 篤文, 馬場, 良子, 渡部, 祐輔, 井上, 剛
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」脳動静脈奇形 (arteriovenous malformation : AVM) 摘出手術に際して, 近年indocyanine green videoangiography (ICG-VA) が術中のAVM血管構築の確認, 切除後の奇形残存の有無の評価に用いられている. われわれは, 脳AVM切除後にred veinが遷延しICG-VAで赤色血流が奇形残存からではなく周囲の脳のhyperemiaからであると判断し手術を終了できた1例を経験したので, hyperemiaの原因についての考察を含め報告する. 「症例」43歳, 女性. 主訴 : 左上肢の脱力としびれ. 現病歴 : 突然左上肢の脱力としびれが出現し, 搬送された. 現症 : 意識清明. 左上肢にMMT 3/5の不全麻痺と中等度の知覚低下を認めた. 脳単純CTにて右頭頂葉中心後回に皮質下出血を認めた. CT-angiographyで明らかな異常血管を認めなかったが, 小さな血管奇形が隠れている可能性があり, 血腫消褪を見計らって脳血管撮影による精査を行うこととし, 入院にて保存的に観察した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.49.134