重症くも膜下出血患者の治療戦略とその転帰

「はじめに」重症くも膜下出血 (重症SAH) は非常に予後が不良な病態である. 重症SAH患者の治療適応については各施設で差があると思われるが, 当院では発症時や搬送中 (以下, 入院前) に心肺停止 (cardiopulmonary arrest : CPA) をきたしたり, また両側瞳孔散大を呈するような最重症例であっても, 蘇生に速やかに成功しかつカテコラミンの投与なしでバイタルサインが維持されているという条件下では急性期に積極的な再出血予防治療を行っている. このような方針で治療を行った当院での重症SAHの治療戦略とその治療成績につき報告する. 「方法」2015年1月から2017年4月...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2021, Vol.49(2), pp.98-102
Hauptverfasser: 木嶋, 教行, 中川, 智義, 三浦, 慎平, 中川, 僚太, 舘, 哲郎, 沖田, 典子, 金村, 米博, 中島, 伸, 藤中, 俊之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」重症くも膜下出血 (重症SAH) は非常に予後が不良な病態である. 重症SAH患者の治療適応については各施設で差があると思われるが, 当院では発症時や搬送中 (以下, 入院前) に心肺停止 (cardiopulmonary arrest : CPA) をきたしたり, また両側瞳孔散大を呈するような最重症例であっても, 蘇生に速やかに成功しかつカテコラミンの投与なしでバイタルサインが維持されているという条件下では急性期に積極的な再出血予防治療を行っている. このような方針で治療を行った当院での重症SAHの治療戦略とその治療成績につき報告する. 「方法」2015年1月から2017年4月までに経験した54例のSAH症例を対象に解析した. これらの症例に関して, 来院時の重症度, CPAもしくは両側瞳孔散大の有無, 動脈瘤の場所, さらには治療内容と30日以内の死亡率および最終転帰につき解析した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.49.98