頚動脈内膜剝離術における大耳介神経の感覚障害に対する湿潤フィルムの保護効果について

「はじめに」頚動脈内膜剥離術 (carotid endarterectomy : CEA) 後の耳介周囲の感覚障害は術後に出現しやすい症状である. しかし, 大耳介神経 (great auricular nerve : GAN) 領域の感覚障害が日常生活に影響を及ぼすことが少ないため, その発症予防に対する報告はされていない. 顕微鏡下手術では, キセノンライトからの熱や乾燥が露出組織へ損傷を加えることが問題となる. ポリウレタンフィルムによる湿潤環境によってGANの乾燥を予防することがCEA術後感覚障害の持続期間, 部位と程度に及ぼす影響を検討し考察する. 「対象と方法」2013年1月から2...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2020, Vol.48(3), pp.196-199
Hauptverfasser: 古川, 健太郎, 久保田, 尚, 真田, 寧皓, 田崎, 貴之, 大山, 憲治, 伊藤, 昌広, 加藤, 天美
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」頚動脈内膜剥離術 (carotid endarterectomy : CEA) 後の耳介周囲の感覚障害は術後に出現しやすい症状である. しかし, 大耳介神経 (great auricular nerve : GAN) 領域の感覚障害が日常生活に影響を及ぼすことが少ないため, その発症予防に対する報告はされていない. 顕微鏡下手術では, キセノンライトからの熱や乾燥が露出組織へ損傷を加えることが問題となる. ポリウレタンフィルムによる湿潤環境によってGANの乾燥を予防することがCEA術後感覚障害の持続期間, 部位と程度に及ぼす影響を検討し考察する. 「対象と方法」2013年1月から2016年12月までに同一術者がCEAを行った頚部内頚動脈狭窄症患者を対象とした. CEA術中にGANをフィルムで湿潤保護した群 (フィルムあり群) と行わなかった群 (フィルムなし群) のそれぞれ10例を検討した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.48.196