CEA後再狭窄の経過と治療方針に関する検討

「はじめに」 carotid endarterectomy (CEA)術後再狭窄の頻度は, 文献により異なるが5.2-31%程度と報告されている. 術後2年以内に起こる再狭窄はmyointimal hyperplasiaによるもので, 通常の内頚動脈狭窄症におけるプラークの形成とはメカニズムが異なり, 再狭窄を認めても塞栓性脳梗塞の原因となりにくい可能性を示唆する報告があるが, 再狭窄後の経過についての大規模な報告が少ないことや, 再狭窄後の経過観察や治療方針についての報告が少ないことなどの問題があった. CEAはすでに内頚動脈狭窄症によるアテローム血栓性脳梗塞の発症予防として手技, 治療効果...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2020, Vol.48(2), pp.91-95
Hauptverfasser: 藪崎, 肇, 水谷, 徹, 杉山, 達也, 鷲見, 賢司, 藤島, 裕丈, 中條, 敬人, 中山, 禎理, 松本, 政輝, 吉山, 智美
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 carotid endarterectomy (CEA)術後再狭窄の頻度は, 文献により異なるが5.2-31%程度と報告されている. 術後2年以内に起こる再狭窄はmyointimal hyperplasiaによるもので, 通常の内頚動脈狭窄症におけるプラークの形成とはメカニズムが異なり, 再狭窄を認めても塞栓性脳梗塞の原因となりにくい可能性を示唆する報告があるが, 再狭窄後の経過についての大規模な報告が少ないことや, 再狭窄後の経過観察や治療方針についての報告が少ないことなどの問題があった. CEAはすでに内頚動脈狭窄症によるアテローム血栓性脳梗塞の発症予防として手技, 治療効果ともに確立しているが, 今後さらにCEAを普及させていくためには, より安全かつ普遍的な手技の確立とともに, 治療後の長期経過の理解も必要不可欠である. 術後再狭窄の可能性を低める手技として血管パッチを用いたCEAが施行されることもあるが, この手技を行っても再狭窄を完全に予防することはできないとされている.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.48.91