脳幹部海綿状血管腫の戦略的顕微鏡手術アプローチ

「はじめに」出血を繰り返し, 神経脱落症状の進行を呈する脳幹部海綿状血管腫では, 外科治療を積極的に考慮する必要がある. 脳幹切開が不可避であり, 非全摘では目的をなし得ない海綿状血管腫の摘出手術において, 病変周囲の正常神経構造を障害することなく残存機能を温存するためには, 精細な摘出手技はもちろんのこと, それを可能にする顕微鏡手術アプローチが手術戦略上の重要な因子の1つといえる. 本稿では, 筆頭著者がこれまで摘出術を行った脳幹部海綿状血管腫を提示し, 安全な顕微鏡手術アプローチ選択と手術手技の工夫について文献的考察とともに報告する. 「症例・方法」症例は2004年以降に摘出術を行った脳...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2019, Vol.47(4), pp.260-265
Hauptverfasser: 村上, 謙介, 上之原, 広司, 野下, 展生, 遠藤, 俊毅, 冨永, 悌二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」出血を繰り返し, 神経脱落症状の進行を呈する脳幹部海綿状血管腫では, 外科治療を積極的に考慮する必要がある. 脳幹切開が不可避であり, 非全摘では目的をなし得ない海綿状血管腫の摘出手術において, 病変周囲の正常神経構造を障害することなく残存機能を温存するためには, 精細な摘出手技はもちろんのこと, それを可能にする顕微鏡手術アプローチが手術戦略上の重要な因子の1つといえる. 本稿では, 筆頭著者がこれまで摘出術を行った脳幹部海綿状血管腫を提示し, 安全な顕微鏡手術アプローチ選択と手術手技の工夫について文献的考察とともに報告する. 「症例・方法」症例は2004年以降に摘出術を行った脳幹部海綿状血管腫8例である. 病変に最短で到達できる部位に脳幹切開を行うこととし, それを可能とする顕微鏡手術アプローチを選択した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.47.260