院外心停止症例を含めたGCS 3-4重症くも膜下出血症例の特徴とその予後

「はじめに」重症くも膜下出血は, 予後不良の疾患とされる. しかし, 近年のくも膜下出血に伴う血管攣縮の治療や周術期管理の進歩もあり, 積極的に脳動脈瘤の治療をすることにより予後良好例が比較的多くみられるようになり, 積極的な治療を勧める報告が散見される. しかし, 動脈瘤の精査や治療にいたらないような最重症例〔Glasgow Coma Scale (GCS) 3-4〕, 特に院外心停止 (out-of-hospital cardiac arrest : OHCA) 例は非常に予後不良である. 頭蓋内疾患によるOHCA例の原因はくも膜下出血が最も多く, これらの予後はきわめて不良である. OH...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2019, Vol.47(3), pp.174-178
Hauptverfasser: 池田, 英敏, 石黒, 友也, 寺田, 愛子, 師岡, 誉也, 岩井, 謙育, 小宮山, 雅樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」重症くも膜下出血は, 予後不良の疾患とされる. しかし, 近年のくも膜下出血に伴う血管攣縮の治療や周術期管理の進歩もあり, 積極的に脳動脈瘤の治療をすることにより予後良好例が比較的多くみられるようになり, 積極的な治療を勧める報告が散見される. しかし, 動脈瘤の精査や治療にいたらないような最重症例〔Glasgow Coma Scale (GCS) 3-4〕, 特に院外心停止 (out-of-hospital cardiac arrest : OHCA) 例は非常に予後不良である. 頭蓋内疾患によるOHCA例の原因はくも膜下出血が最も多く, これらの予後はきわめて不良である. OHCA例も含めた最重症の動脈瘤の部位や大きさを評価した報告は少ない. OHCA例を含めた最重症のくも膜下出血の動脈瘤の評価や予後因子を評価することは, 未破裂動脈瘤の治療適応の妥当性や最重症くも膜下出血の治療の指針決定に役立つと考えられる.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.47.174