もやもや病に対する間接血行再建術後における皮質および脳溝内のFLAIR高信号と術後一過性神経脱落症状との関連

「はじめに」もやもや病に対する直接バイパスの術後急性期に四肢, 口唇周囲のしびれや脱力発作などの一過性神経脱落症状(transient neurological events:TNEs)が比較的高頻度に経験されるのはよく知られている. 一方, 直接バイパス術後のmagnetic resonance imaging(MRI)fluid-attenuated inversion recovery(FLAIR)画像において, 脳皮質や脳溝内に認められる高信号とTNEsが有意に相関するとの報告があり, バイパスを介する脳内への豊富な血液の流入による慢性虚血状態から局所過灌流状態への急激な変化が症候や画...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2018, Vol.46(6), pp.439-444
Hauptverfasser: 荒木, 芳生, 岡本, 奨, 横山, 欣也, 太田, 慎次, 宇田, 憲司, 村岡, 真輔, 金森, 史哲, 西堀, 正洋, 泉, 孝嗣, 若林, 俊彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「はじめに」もやもや病に対する直接バイパスの術後急性期に四肢, 口唇周囲のしびれや脱力発作などの一過性神経脱落症状(transient neurological events:TNEs)が比較的高頻度に経験されるのはよく知られている. 一方, 直接バイパス術後のmagnetic resonance imaging(MRI)fluid-attenuated inversion recovery(FLAIR)画像において, 脳皮質や脳溝内に認められる高信号とTNEsが有意に相関するとの報告があり, バイパスを介する脳内への豊富な血液の流入による慢性虚血状態から局所過灌流状態への急激な変化が症候や画像変化の一因であるとされる. しかしながら, 間接血行再建術単独の術後におけるTNEs およびFLAIR高信号との関連について検討した報告はみられない. そこで本検討では, 当科で施行した間接血行再建術後急性期にFLAIR高信号とともにTNEsを生じた症例について後方視的に調査を行い, その病態と画像所見に関して考察する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.46.439