脳血管外科医に求められる出血時のトラブルシューティング

「はじめに」 脳血管外科医にとって, 出血時のトラブルシューティングの習得は必須である. さまざまな状況での予期せぬ出血に冷静に対峙するためには, 日頃より種々の止血のテクニックに習熟しておく必要がある. 当施設では基本事項として, irrigation suctionにて出血点を明確にし, 安直に焼灼止血を行わずに, 正常構造を温存した止血を行うよう心がけている. 経験した出血場面をもとに, われわれの工夫について報告する. 「対象と方法」 脳動脈瘤に対するclippingを施行中に遭遇した予期せぬ出血に対し, 正常構造の温存を企図した止血を行ったシーンを対象とする. 「1. 脳表の静脈損傷...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2018, Vol.46(3), pp.229-234
Hauptverfasser: 齊藤, 寛浩, 谷川, 緑野, 上山, 博康, 野田, 公寿茂, 太田, 仲郎, 松川, 東俊, 木下, 由宇, 橋本, 集, 徳田, 禎久
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 脳血管外科医にとって, 出血時のトラブルシューティングの習得は必須である. さまざまな状況での予期せぬ出血に冷静に対峙するためには, 日頃より種々の止血のテクニックに習熟しておく必要がある. 当施設では基本事項として, irrigation suctionにて出血点を明確にし, 安直に焼灼止血を行わずに, 正常構造を温存した止血を行うよう心がけている. 経験した出血場面をもとに, われわれの工夫について報告する. 「対象と方法」 脳動脈瘤に対するclippingを施行中に遭遇した予期せぬ出血に対し, 正常構造の温存を企図した止血を行ったシーンを対象とする. 「1. 脳表の静脈損傷」1)滲み出血, 2)小出血, 3)静脈再建, 「2. 静脈洞損傷」1)小出血, 2)中出血, 3)大出血, 「3. 動脈瘤頚部からの出血」, 「4. 吸引管を用いた縫合テクニック」, 以上, 4項目について検討した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.46.229