結合型エストロゲン製剤 (プレマリン(R)) を内服中の脳梗塞を発症した成人もやもや病患者の1例
「はじめに」結合型エストロゲン製剤(プレマリン(R))は卵巣機能不全症に投与される女性ホルモン剤で, 副作用に血栓症があり虚血性脳卒中の患者には禁忌とされている. 今回, 卵巣機能不全症で結合型エストロゲン製剤を内服中に脳梗塞を発症した成人もやもや病患者の治療を経験し, その過程で脳血行再建術の周術期における結合型エストロゲン製剤の取り扱いの重要性を認識する結果となった. われわれが文献の渉猟を行った範囲では, 結合型エストロゲン製剤が虚血性脳卒中の危険性を高める報告は散見されるが, もやもや病の脳血行再建術の周術期に関連する報告はみられなかったので, 若干の考察を加え報告する. 「症例」患者...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2017-07, Vol.45 (4), p.306-311 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「はじめに」結合型エストロゲン製剤(プレマリン(R))は卵巣機能不全症に投与される女性ホルモン剤で, 副作用に血栓症があり虚血性脳卒中の患者には禁忌とされている. 今回, 卵巣機能不全症で結合型エストロゲン製剤を内服中に脳梗塞を発症した成人もやもや病患者の治療を経験し, その過程で脳血行再建術の周術期における結合型エストロゲン製剤の取り扱いの重要性を認識する結果となった. われわれが文献の渉猟を行った範囲では, 結合型エストロゲン製剤が虚血性脳卒中の危険性を高める報告は散見されるが, もやもや病の脳血行再建術の周術期に関連する報告はみられなかったので, 若干の考察を加え報告する. 「症例」患者: 44歳, 女性. 家族歴: 特記事項なし. 既往歴: 35歳時に子宮頚がんに対して放射線化学療法を行い, 卵巣機能不全症を発症し, プレマリン(R)の内服を開始した. |
---|---|
ISSN: | 0914-5508 |