動脈グラフトを用いた総頚動脈閉塞症に対する血行再建術

「はじめに」総頚動脈閉塞症は比較的まれな病態であるが, 通常の内頚動脈閉塞症とは異なり複雑な治療戦略を要する. 内頚動脈の閉塞例のように単純に浅側頭動脈(superficial temporal artery: STA)-中大脳動脈(middle cerebral artery: MCA)吻合術(STA-MCA bypass)を行うことができない場合がほとんどであるため, 原則として何らかの血管グラフトを必要とすることが多くなる. これまで総頚動脈閉塞症の手術例は症例報告が多く, 動脈グラフト以外に静脈グラフトや人工血管が使われるなど, 体系的な治療戦略は明確ではない. これまでに5例の総頚動...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2017, Vol.45(2), pp.135-139
Hauptverfasser: 真田, 寧皓, 久保田, 尚, 中川, 修宏, 布川, 知史, 辻, 潔, 岩倉, 倫裕, 長束, 一紘, 加藤, 天美
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「はじめに」総頚動脈閉塞症は比較的まれな病態であるが, 通常の内頚動脈閉塞症とは異なり複雑な治療戦略を要する. 内頚動脈の閉塞例のように単純に浅側頭動脈(superficial temporal artery: STA)-中大脳動脈(middle cerebral artery: MCA)吻合術(STA-MCA bypass)を行うことができない場合がほとんどであるため, 原則として何らかの血管グラフトを必要とすることが多くなる. これまで総頚動脈閉塞症の手術例は症例報告が多く, 動脈グラフト以外に静脈グラフトや人工血管が使われるなど, 体系的な治療戦略は明確ではない. これまでに5例の総頚動脈閉塞症例に対する血行再建術を経験したが, その代表例を提示し, 治療戦略について文献的考察を加え報告する. 「対象と方法」対象は, 2006年2月から2014年8月までにわれわれが経験した症候性総頚動脈閉塞症の5例である.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.45.135