脳内出血に対する内視鏡下血腫除去術の工夫: Diving techniqueを用いたdry fieldとwet fieldの使い分け

「はじめに」 高血圧性脳出血に対する外科治療として, 開頭血腫除去術, 定位的血腫除去術に加え, 低侵襲という観点で内視鏡下血腫除去術が多くの施設で導入, 施行されている. 手術器具, 手術手技において施設間, 術者間で多少の差異はあるものの, 学会主導のハンズオンによる技術認定講習会などでそれらは標準化されつつある. 内視鏡下血腫除去術の最大の合併症は術後出血であり, 術中の止血操作が本手術手技で最も重要なポイントであると考える. 当施設もテント上脳内出血に対し適応症例を選択し内視鏡下血腫除去術を施行しているが, 安全かつ有効な血腫除去を実現すべく手術操作において変更を行ってきた. 特に術後...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2014, Vol.42(5), pp.383-387
Hauptverfasser: 藤田, 浩二, 矢本, 利一, 中尾, 直之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 高血圧性脳出血に対する外科治療として, 開頭血腫除去術, 定位的血腫除去術に加え, 低侵襲という観点で内視鏡下血腫除去術が多くの施設で導入, 施行されている. 手術器具, 手術手技において施設間, 術者間で多少の差異はあるものの, 学会主導のハンズオンによる技術認定講習会などでそれらは標準化されつつある. 内視鏡下血腫除去術の最大の合併症は術後出血であり, 術中の止血操作が本手術手技で最も重要なポイントであると考える. 当施設もテント上脳内出血に対し適応症例を選択し内視鏡下血腫除去術を施行しているが, 安全かつ有効な血腫除去を実現すべく手術操作において変更を行ってきた. 特に術後出血を防ぐためにわれわれが行っている止血手技の工夫として, 人工髄液を灌流させたほぼwet fieldでの水中操作(endoscopic diving technique)を駆使し微小出血点を同定し, その後dry fieldに切り替え出血点のpoint coagulationを行っている.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.42.383