内頚動脈後壁部破裂動脈瘤の2例

「はじめに」 内頚動脈に生じる非分岐部動脈瘤とは, 眼動脈, 後交通動脈, 前脈絡叢動脈などの分岐と直接関連のない隆起性病変とされる. 非分岐部動脈瘤の割合は外科的に治療された動脈瘤中5.2%, 内頚動脈では破裂内頚動脈瘤の2.7%, 3.8%, 6.5%, 6.6%と少ない. 非分岐部内頚動脈瘤は時に報告されるが, その多くは前壁にみられることが多い. それに対して内頚動脈の後壁または腹側にできる瘤の頻度はより少なく, 非分岐部動脈瘤の10%, 4.1%(非分岐部内頚動脈瘤48例中後方向けは2例)と報告されている. すなわち内頚動脈瘤の0.5未満と推定され, 症例が散見される程度である. 今...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2014, Vol.42(4), pp.278-282
Hauptverfasser: 西尾, 晋作, 上村, 喜彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 内頚動脈に生じる非分岐部動脈瘤とは, 眼動脈, 後交通動脈, 前脈絡叢動脈などの分岐と直接関連のない隆起性病変とされる. 非分岐部動脈瘤の割合は外科的に治療された動脈瘤中5.2%, 内頚動脈では破裂内頚動脈瘤の2.7%, 3.8%, 6.5%, 6.6%と少ない. 非分岐部内頚動脈瘤は時に報告されるが, その多くは前壁にみられることが多い. それに対して内頚動脈の後壁または腹側にできる瘤の頻度はより少なく, 非分岐部動脈瘤の10%, 4.1%(非分岐部内頚動脈瘤48例中後方向けは2例)と報告されている. すなわち内頚動脈瘤の0.5未満と推定され, 症例が散見される程度である. 今回くも膜下出血で発症した内頚動脈後壁動脈瘤を2例経験したので, 若干の考察を加えて報告する. 「症例」 41歳女性. 慢性腎不全のため当院に通院透析加療中. 突然の頭痛にて発症, 翌日透析のため内科外来受診.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.42.278