80歳以上の高齢者の破裂脳動脈瘤性くも膜下出血の治療方針
「はじめに」1990年の本邦の平均寿命は男性75.92歳, 女性81.90歳であったが, 2010年にはいずれも79.55歳, 86.30歳と上昇6)している. 高齢化社会の到来とともに高齢発症の破裂脳動脈瘤性くも膜下出血患者の治療機会が多くなっているが, 発症時の臨床状態, 外科治療の適応, 直達手術と脳血管内治療のいずれが適しているか, などについてはいまだ明確でない. 今回, われわれは当院で治療を行った80歳以上の高齢者の破裂脳動脈瘤性くも膜下出血の発症時臨床状態, 転帰, 外科治療を含む治療方法とその選択について検討した. 「対象と方法」2005年1月から2012年10月まで当院で治...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2014, Vol.42(2), pp.132-135 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」1990年の本邦の平均寿命は男性75.92歳, 女性81.90歳であったが, 2010年にはいずれも79.55歳, 86.30歳と上昇6)している. 高齢化社会の到来とともに高齢発症の破裂脳動脈瘤性くも膜下出血患者の治療機会が多くなっているが, 発症時の臨床状態, 外科治療の適応, 直達手術と脳血管内治療のいずれが適しているか, などについてはいまだ明確でない. 今回, われわれは当院で治療を行った80歳以上の高齢者の破裂脳動脈瘤性くも膜下出血の発症時臨床状態, 転帰, 外科治療を含む治療方法とその選択について検討した. 「対象と方法」2005年1月から2012年10月まで当院で治療された破裂脳動脈瘤性くも膜下出血全160例を対象とし, 80歳以上と未満の各年齢群での性別, 動脈瘤分布(脳底動脈と椎骨動脈に関連したものを後方循環と定義), 発症時のWorld Federation of Neurosurgical Societies grade(以下WFNS grade)9)で表現される臨床状態, 治療方法(直達手術, 脳血管内治療, 保存的治療), 症候性脳血管攣縮, シャント手術を要するような水頭症の発生率, modified Rankin Scale(以下mRS)1)にて評価した転帰につき後ろ向きに検討した. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.42.132 |