頚動脈ステント留置術後の長期予後

「はじめに」 2008年4月より頚動脈ステント留置術(CAS)が保険収載され, 本邦でも内科治療, 外科手術(頚動脈内膜剥離術)に続く, 新たな治療選択枝となった. CASの保険収載には, CEA high risk群を対象としたSAPPHIRE studyにおける短期結果10)が根拠となっている. しかし, 頚動脈狭窄病変に対する治療目的は脳梗塞の発症予防であり, その長期的効果が求められる. 近年, SAPPHIRE, EVA-3S, SPACE, CRESTなどの中・長期成績1-3)6)が報告されているが, 本邦での報告はいまだ乏しい. 今回, ステント留置術施行群の長期的効果を評価する...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2011, Vol.39(5), pp.329-333
Hauptverfasser: 菅田, 真生, 永山, 哲也, 森, 正如, 西牟田, 洋介, 時村, 洋, 西澤, 輝彦, 有田, 和徳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 2008年4月より頚動脈ステント留置術(CAS)が保険収載され, 本邦でも内科治療, 外科手術(頚動脈内膜剥離術)に続く, 新たな治療選択枝となった. CASの保険収載には, CEA high risk群を対象としたSAPPHIRE studyにおける短期結果10)が根拠となっている. しかし, 頚動脈狭窄病変に対する治療目的は脳梗塞の発症予防であり, その長期的効果が求められる. 近年, SAPPHIRE, EVA-3S, SPACE, CRESTなどの中・長期成績1-3)6)が報告されているが, 本邦での報告はいまだ乏しい. 今回, ステント留置術施行群の長期的効果を評価するために, 遅発性再狭窄の出現, および血管イベント(治療側脳梗塞, 虚血性心疾患, 死亡)の発生について検討した. 「対象」 2004年1月より2009年12月の間に220側のCASを施行した. 治療適応は, 2008年3月までは症候性50%以上, 無症候性60%以上の病変に対しCASを第一選択とした.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.39.329