内頚動脈─前脈絡叢動脈分岐部動脈瘤の形態的特徴に基づく分類と手術
『はじめに』 内頚動脈-前脈絡叢動脈分岐部動脈瘤(以下IC-AChA An)は, 手術による新たな神経脱落症状をきたす確率が比較的高く, 合併症をきたしやすい動脈瘤と認識される3)7). これは前脈絡叢動脈(以下AChA)の血流障害が重篤な片麻痺などをもたらすことが主因であるが1), 灌流域に重要な脳機能が含まれるだけでなく, 術後に梗塞巣を生じやすいことも報告されている4)5). AChAはしばしば動脈瘤のdomeやneckから起始しており, その起始位置はクリッピングの難易度を大きく左右し, 術後梗塞巣出現の大きな要因となる. 当院での手術症例を3D-DSA所見によりretrospecti...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2011, Vol.39(4), pp.267-271 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 『はじめに』 内頚動脈-前脈絡叢動脈分岐部動脈瘤(以下IC-AChA An)は, 手術による新たな神経脱落症状をきたす確率が比較的高く, 合併症をきたしやすい動脈瘤と認識される3)7). これは前脈絡叢動脈(以下AChA)の血流障害が重篤な片麻痺などをもたらすことが主因であるが1), 灌流域に重要な脳機能が含まれるだけでなく, 術後に梗塞巣を生じやすいことも報告されている4)5). AChAはしばしば動脈瘤のdomeやneckから起始しており, その起始位置はクリッピングの難易度を大きく左右し, 術後梗塞巣出現の大きな要因となる. 当院での手術症例を3D-DSA所見によりretrospectiveに解析し, この形態的特徴に基づき分類を行った. これを基に, 手術支援機器使用と併せて安全な手術について検討した. 『対象と方法』 2006年1月~2010年5月に当院で手術を行ったIC-AChA Anの29例を対象とした. 破裂10例, 未破裂19例, 男性12例, 女性17例であり, 平均年齢は56.5歳(32-78歳)である. |
---|---|
ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.39.267 |