OA-PCA吻合術とcoiling後に広範な脳梗塞をきたした後大脳動脈瘤の1例

「はじめに」後大脳動脈(PCA)領域は豊富な側副血行路があり, 治療目的に行われるproximal ligationで虚血性合併症が生じることは少ない1)4-6)11-13)16)18)とされる. しかし, 脳梗塞から視野障害を後遺する症例もまれではなく7)9)14)18), 血行再建術の必要性を指摘7)9)14)18)するものもある. PCAは閉塞試験の報告も少なく1)4)6)11)16), 血行再建術を併用せずに閉塞が可能かを判断する基準はない. さらに, radial artery graftを用いた内頚動脈の血行再建術8)13)とは異なり, 動脈瘤がPCAのどの分節に生じるかにより血行...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2010, Vol.38(1), pp.52-56
Hauptverfasser: 村井, 保夫, 足立, 好司, 吉田, 陽一, 寺本, 明, 水成, 隆之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」後大脳動脈(PCA)領域は豊富な側副血行路があり, 治療目的に行われるproximal ligationで虚血性合併症が生じることは少ない1)4-6)11-13)16)18)とされる. しかし, 脳梗塞から視野障害を後遺する症例もまれではなく7)9)14)18), 血行再建術の必要性を指摘7)9)14)18)するものもある. PCAは閉塞試験の報告も少なく1)4)6)11)16), 血行再建術を併用せずに閉塞が可能かを判断する基準はない. さらに, radial artery graftを用いた内頚動脈の血行再建術8)13)とは異なり, 動脈瘤がPCAのどの分節に生じるかにより血行再建術の方法が異なること7)9)14)15)18)も, その治療法を複雑にしている. 今回, われわれは, 後頭動脈(OA)-PCA吻合術後に動脈瘤親血管のcoil trappingを行い, 術後4日目に広範な脳梗塞をきたした症例を経験した. その詳細を報告する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.38.52