小型プローブを用いた頚動脈血栓内膜剝離術における術中頚動脈エコーグラムの有用性の検討

「はじめに」重症の喘息を患っていたり, 透析導入前の慢性腎不全であったりするためにヨード系造影剤が使えない場合, 頚動脈の内腔の評価は経皮的エコーグラムまたはMRAで行う以外になく, 頚動脈血栓内膜剥離術(CEA)の手術リスクの評価は甘いものとなりかねない. こういった症例には術中頚動脈エコーグラムを追加することによって内腔の評価と病変の高位診断の精度を高めることが非常に重要であると考えられる. また高位病変の手術, 特に内シャントシステムを用いる場合にはカテーテル挿入に至適な部位が術野においてどこであるかを確実に知ることは非常に重要なことである. そういった症例においても術中頚動脈エコーグラ...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2009, Vol.37(6), pp.421-425
Hauptverfasser: 小室, 太郎, 岡本, 新一郎, 橋本, 憲司, 井坂, 文章, 新田, 武弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」重症の喘息を患っていたり, 透析導入前の慢性腎不全であったりするためにヨード系造影剤が使えない場合, 頚動脈の内腔の評価は経皮的エコーグラムまたはMRAで行う以外になく, 頚動脈血栓内膜剥離術(CEA)の手術リスクの評価は甘いものとなりかねない. こういった症例には術中頚動脈エコーグラムを追加することによって内腔の評価と病変の高位診断の精度を高めることが非常に重要であると考えられる. また高位病変の手術, 特に内シャントシステムを用いる場合にはカテーテル挿入に至適な部位が術野においてどこであるかを確実に知ることは非常に重要なことである. そういった症例においても術中頚動脈エコーグラムによって病変の高位診断の精度を高めることは非常に有効であると考えられる. これまでも術中頚動脈エコーグラムで頚動脈の内腔の状態を把握して安全にCEAを行ったという報告や頚動脈縫合直後の開存性の確認を安全かつ十分に行いえたという報告がなされているが5), 汎用されているエコープローブはその大きさと形状から広い術野にのみ使用可能である.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.37.421