10年前にクリップされた破裂脳動脈瘤の病理学的所見とその臨床的意義
「はじめに」過去にクリップされた脳動脈瘤の病理所見についての報告は, 渉猟しえた限りでは比較的少数であった1-3). 今回われわれは10年前にクリップされた破裂脳動脈瘤の病理所見を検討する機会を得たので報告する. 「症例」74歳, 男性. 1995年11月, 左中大脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血にて当科に入院し, 開頭クリッピング術を施行された. 術後の脳血管造影にて脳動脈瘤のcomplete clipが確認され(当時のカルテ記載より), 神経脱落症状なく自宅退院となった. 2005年5月, 再びくも膜下出血を発症し, 当科に入院となった. 頭部単純CT scan上, 大脳半球間裂に厚いくも膜...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2009, Vol.37(5), pp.375-378 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」過去にクリップされた脳動脈瘤の病理所見についての報告は, 渉猟しえた限りでは比較的少数であった1-3). 今回われわれは10年前にクリップされた破裂脳動脈瘤の病理所見を検討する機会を得たので報告する. 「症例」74歳, 男性. 1995年11月, 左中大脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血にて当科に入院し, 開頭クリッピング術を施行された. 術後の脳血管造影にて脳動脈瘤のcomplete clipが確認され(当時のカルテ記載より), 神経脱落症状なく自宅退院となった. 2005年5月, 再びくも膜下出血を発症し, 当科に入院となった. 頭部単純CT scan上, 大脳半球間裂に厚いくも膜下血腫を認め, 前交通動脈瘤の破裂と考えられた. 脳血管造影では, 前交通動脈部にde novo aneurysmと, 10年前の左中大脳動脈瘤のクリップの中枢側に脳動脈瘤が認められた(Fig. 1). 「手術所見」左前頭側頭開頭にて手術を行った. 型のごとくシルビウス裂を解放し, まず前交通動脈瘤にアプローチしneck clippingを行った. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.37.375 |