未破裂脳動脈瘤治療にかかわるさまざまなトラブルへの対処と回避方法
「はじめに」 未破裂脳動脈瘤の治療においては, 合併症がないという安全性と, 将来の再発や破裂がないという確実性が強く要求されている. その中で安全性の高い手術を実践していくためには, トラブルからの経験を大事にして, トラブルに陥らない方法を知り, またいったんトラブルが起こったあとのトラブルシューティングに関して知識を持っておくことが大切である3)5). 一番効果的な方法は自分で失敗を経験することであるが, それでは代償が大きくなる場合もある. そこで他の術者の陥ったトラブルを謙虚に学習して, 対策を学んでおくことが肝要である. 未破裂脳動脈瘤の開頭クリッピング術においての代表的なトラブル...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2009, Vol.37(2), pp.73-78 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」 未破裂脳動脈瘤の治療においては, 合併症がないという安全性と, 将来の再発や破裂がないという確実性が強く要求されている. その中で安全性の高い手術を実践していくためには, トラブルからの経験を大事にして, トラブルに陥らない方法を知り, またいったんトラブルが起こったあとのトラブルシューティングに関して知識を持っておくことが大切である3)5). 一番効果的な方法は自分で失敗を経験することであるが, それでは代償が大きくなる場合もある. そこで他の術者の陥ったトラブルを謙虚に学習して, 対策を学んでおくことが肝要である. 未破裂脳動脈瘤の開頭クリッピング術においての代表的なトラブルとしては, (1)術中破裂, (2)周辺血管の癒着, (3)穿通枝にかかわるトラブルなどがあり, この論文では応用可能と思われるわれわれの経験症例を提示し, 各論から帰納する形で議論したい. 「各トラブルとその教訓」 1. 術中破裂の問題 破裂脳動脈瘤での術中破裂と比べ頻度は少ないが, 未破裂脳動脈瘤の術中破裂はむしろ一定しない局面で遭遇する. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.37.73 |