脳梗塞STA-MCAバイパス術後の過灌流症候群について: 急性期バイパス術の安全性の観点から
「はじめに」アテローム血栓性脳梗塞再発予防を目的としたSTA-MCAバイパス術は, JET(Japanese EC-IC Bypass Trial)Study以降, 有効性が確認された治療法であるが, 急性期進行性脳梗塞に対するバイパス術に関してはevidenceがいまだ乏しく, その効果と安全性については未確立である. 血行再建術に伴う合併症の1つである過灌流症候群に関しては, 頚部内頚動脈狭窄症に対する内膜剥離術後の病態が注目されてきたが, 脳梗塞慢性期STA-MCAバイパス術後の過灌流症候群に関する報告も近年散見される. 一方, 進行性脳梗塞に対する急性期バイパス術においては, 脳灌流圧...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2008, Vol.36(6), pp.454-458 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」アテローム血栓性脳梗塞再発予防を目的としたSTA-MCAバイパス術は, JET(Japanese EC-IC Bypass Trial)Study以降, 有効性が確認された治療法であるが, 急性期進行性脳梗塞に対するバイパス術に関してはevidenceがいまだ乏しく, その効果と安全性については未確立である. 血行再建術に伴う合併症の1つである過灌流症候群に関しては, 頚部内頚動脈狭窄症に対する内膜剥離術後の病態が注目されてきたが, 脳梗塞慢性期STA-MCAバイパス術後の過灌流症候群に関する報告も近年散見される. 一方, 進行性脳梗塞に対する急性期バイパス術においては, 脳灌流圧が慢性期に比べさらに低下しているため, 術後の過灌流が一層助長される恐れが懸念されるところである. 今回われわれは, 急性期STA-MCAバイパス術の安全性の観点から, 術後の過灌流に着目し, JET Studyの登録基準に基づいて, 同時期に行われた慢性期バイパス術後の過灌流と比較し若干の知見を得たので報告する. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.36.454 |