中大脳動脈閉塞による亜急性期progressing strokeに対する緊急STA-MCA bypass術

「はじめに」慢性期の虚血性脳血管障害に対する外科的治療法として, 脳主幹動脈閉塞に伴う虚血病態がJET studyの手術適応に合致する症例に対しては, 再発予防を目的としたextracranial-intracranial(EC-IC)bypass術である浅側頭動脈と中大脳動脈を用いたsuperficial temporal artery-middle cerebral artery(STA-MCA)anastomosisが行われている12)14). 一方で, 急性期の主幹動脈閉塞症に対するSTA-MCA anastomosisによる血行再建術に関しては, 発症6時間以内の血行再建は難しく,...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2008, Vol.36(6), pp.446-453
Hauptverfasser: 井上, 明宏, 河野, 兼久, 武田, 哲二, 武智, 昭彦, 河野, 啓二, 山口, 佳昭, 松重, 俊憲, 大田, 正博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」慢性期の虚血性脳血管障害に対する外科的治療法として, 脳主幹動脈閉塞に伴う虚血病態がJET studyの手術適応に合致する症例に対しては, 再発予防を目的としたextracranial-intracranial(EC-IC)bypass術である浅側頭動脈と中大脳動脈を用いたsuperficial temporal artery-middle cerebral artery(STA-MCA)anastomosisが行われている12)14). 一方で, 急性期の主幹動脈閉塞症に対するSTA-MCA anastomosisによる血行再建術に関しては, 発症6時間以内の血行再建は難しく, 脳浮腫の助長や出血性梗塞の誘因になるとの理由で否定的な意見が一般的である10)11). しかし, 症状が徐々に進行するようなprogressing strokeに対しては, 緊急にて血行再建術を施行することにより神経症状が改善する症例も散見されている2)9).
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.36.446