後下小脳動脈を含んだ出血発症解離性動脈瘤に対する浅側頭動脈移植を用いた血行再建術
後下小脳動脈(PICA)を含んだ脳動脈瘤の治療の際には, PICAの血行再建が必要となる2)5)11)12). 筆者らは, 浅側頭動脈(STA)をinterposed graftとして用いたPICAの血行再建術を1995年に始めてから今日までに12症例に対して施行した6). このうち, PICAを含んだ出血発症解離性動脈瘤7症例に対する同法の有用性について報告する. 対象 症例は, PICAの血行再建が必要であったくも膜下出血発症の椎骨動脈解離性動脈瘤5例と後下小脳動脈解離性動脈瘤2例である. 男性2例, 女性5例, 平均年齢は46歳(32-63歳)であった. 入院時のHunt and Kos...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2005, Vol.33(6), pp.398-401 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 後下小脳動脈(PICA)を含んだ脳動脈瘤の治療の際には, PICAの血行再建が必要となる2)5)11)12). 筆者らは, 浅側頭動脈(STA)をinterposed graftとして用いたPICAの血行再建術を1995年に始めてから今日までに12症例に対して施行した6). このうち, PICAを含んだ出血発症解離性動脈瘤7症例に対する同法の有用性について報告する. 対象 症例は, PICAの血行再建が必要であったくも膜下出血発症の椎骨動脈解離性動脈瘤5例と後下小脳動脈解離性動脈瘤2例である. 男性2例, 女性5例, 平均年齢は46歳(32-63歳)であった. 入院時のHunt and KosnikのgradeはIIが4例で, IIIが3例であった. 初期の2例は慢性期に, その後の5例は発症72時間以内の急性期に手術を行った(Table 1). 手術手技 手術は側臥位で後頭下開頭を行い, 解離性動脈瘤の観察を十分に行ったのちにSTAの頭頂枝を約5cm採取する. 解離性動脈瘤の解離部をクリップでtrapする. PICAの近位端を切断し, PICAの近位部に十分な可動性が得られれば, end-to-endに, 十分な可動性が得られなければ, end-to-sideにSTAの遠位端とPICAを10-0ナイロン糸で間歇的吻合を行う. いずれの場合でもSTAの近位端は可能な限り硬膜内椎骨動脈と9-0ナイロン糸でend-to-sideに間歇的吻合を行う. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.33.398 |