未破裂脳動脈瘤の治療選択: Macro・microの視点からみたパラダイムシフト

未破裂脳動脈瘤(uAN)根治術の適応や方法の選択にもevidenceが求められる時代となってきたが, 現在もなお確立されていない部分が多い. 動脈瘤側の因子としては, 増大率, 破裂率(部位別破裂率を含む)のデータは蓄積されつつあるが, 術前診断からの易破裂性や, de novo ANを含めた再発率は確立されていない. 術者, 施設側では適応, 方法, 成績の開示が迫られているが, 公表施設は数%にすぎないとの報告がある. これらの客観的に評価可能である因子については, 比較的アプローチが容易であり, 時間とともにevidenceは蓄積されると考えられる. しかし, 受療者側の因子はこれまで研...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2005, Vol.33(1), pp.1-7
Hauptverfasser: 鈴木, 倫保, 國次, 一郎, 加藤, 祥一, 米田, 浩, 藤井, 正美, 藤澤, 博亮, 野村, 貞宏, 梶原, 浩司, 芳原, 達也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:未破裂脳動脈瘤(uAN)根治術の適応や方法の選択にもevidenceが求められる時代となってきたが, 現在もなお確立されていない部分が多い. 動脈瘤側の因子としては, 増大率, 破裂率(部位別破裂率を含む)のデータは蓄積されつつあるが, 術前診断からの易破裂性や, de novo ANを含めた再発率は確立されていない. 術者, 施設側では適応, 方法, 成績の開示が迫られているが, 公表施設は数%にすぎないとの報告がある. これらの客観的に評価可能である因子については, 比較的アプローチが容易であり, 時間とともにevidenceは蓄積されると考えられる. しかし, 受療者側の因子はこれまで研究対象とされることは少なく, 等閑にされていた. uAN根治術は, 致死率の高い動脈瘤破裂を防止することを目的に行う予防的外科手術の最たるもので, incidentalに発見された場合, 受療者にとっては苦渋の選択が迫られる. 本治療法に関わる大きな問題として受療者側の「個性」があり, 治療, 観察の選択, 術後状態, 観察期の主観的評価は個人により異なる.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.33.1