中大脳動脈瘤(M1-2分岐部)への最適接近法の選択
中大脳動脈瘤(M1-2分岐部動脈瘤)は内頸動脈瘤と比較して深度が浅く, 親動脈の血流が遅いため, たとえ術中に破裂してもcontrolが比較的容易であることが多い. このためsylvian fissureの剥離ができるようになった程度の経験の限られた術者が執刀することが多い, しかし, 中大脳動脈瘤は, M1の長さ, 動脈瘤の形状, M2に対する相対的位置などにより著しく難易度が異なり12)13), さらにbroad neckであることが多く, 容易なtypeばかりではけっしてない8). これまでに多くの手術書があり, 一様に, 動脈瘤clippingの基本は動脈瘤を剥離する前に確実に親動脈を...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2004-11, Vol.32 (6), p.408-415 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 中大脳動脈瘤(M1-2分岐部動脈瘤)は内頸動脈瘤と比較して深度が浅く, 親動脈の血流が遅いため, たとえ術中に破裂してもcontrolが比較的容易であることが多い. このためsylvian fissureの剥離ができるようになった程度の経験の限られた術者が執刀することが多い, しかし, 中大脳動脈瘤は, M1の長さ, 動脈瘤の形状, M2に対する相対的位置などにより著しく難易度が異なり12)13), さらにbroad neckであることが多く, 容易なtypeばかりではけっしてない8). これまでに多くの手術書があり, 一様に, 動脈瘤clippingの基本は動脈瘤を剥離する前に確実に親動脈をとらえることである, と強調している. しかし, この点を十分に理解しているはずの手術において, 動脈瘤の一部が露出されると, 親動脈の確保もそこそこにまるでそれに吸い寄せられるかのように動脈瘤に接近し, 術中破裂に陥る場合が, 時に散見される. これは, 中大脳動脈瘤に対するapproach方法の十分な理解がなく, 手術の設計図とでもいうべきclippingまでの具体的な手順が術前に確立されていないために起こるものと考えられる. 今回, 中大脳動脈瘤の連続自験90例を対象とし, 中大脳動脈瘤へのapproach方法を整理検討し, より安全かつ適切なapproach方法への選択基準を試案したので報告する. |
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ISSN: | 0914-5508 |