くも膜下出血と同時に親動脈閉塞も生じた解離性椎骨動脈瘤の2症例
くも膜下出血(以下SAH)で発症した解離性椎骨動脈瘤(以下VA-DA)の治療としては, 急性期の再出血の可能性が高く, また, その死亡率も高いことから破裂早期に手術ないし血管内治療で再出血の予防を行うべきであるという考え方が一般的になってきている1)3)4)8). しかし, SAHで発症しながら同時にVA-DA自体も閉塞し, 来院時の脳血管撮影で親動脈である椎骨動脈(以下VA)の閉塞所見を呈する症例の報告はほとんどなく治療方針も定まっていない7). 今回, SAHと同時にVA-DAの閉塞をきたした2症例を呈示し, その治療方針について検討する. 症例提示 44歳, 女性. 主訴:意識障害....
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2004, Vol.32(2), pp.138-142 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | くも膜下出血(以下SAH)で発症した解離性椎骨動脈瘤(以下VA-DA)の治療としては, 急性期の再出血の可能性が高く, また, その死亡率も高いことから破裂早期に手術ないし血管内治療で再出血の予防を行うべきであるという考え方が一般的になってきている1)3)4)8). しかし, SAHで発症しながら同時にVA-DA自体も閉塞し, 来院時の脳血管撮影で親動脈である椎骨動脈(以下VA)の閉塞所見を呈する症例の報告はほとんどなく治療方針も定まっていない7). 今回, SAHと同時にVA-DAの閉塞をきたした2症例を呈示し, その治療方針について検討する. 症例提示 44歳, 女性. 主訴:意識障害. 現病歴:自宅で倒れているところを家人に発見され近医に救急搬送された(1994年8月13日). 頭部CTでSAHと診断され, 当院へ転送された. 入院時所見:JCS10の意識障害を認め, CTにて後頭蓋窩優位のSAHを呈していた(Fig.1). Hunt and Kosnik grade:IIIのSAHと診断した. 経過:発症当日の脳血管撮影では右側のVAは硬膜貫通後, わずかな膨隆を呈したのちに閉塞していた. 比較的大きなPICAは, その膨隆部から分枝していた(Fig.2). |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.32.138 |