生涯出血率を用いた無症候性未破裂脳動脈瘤のインフォームドコンセント

3D-CTAやMRAなどの診断技術の進歩により, 無症候性未破裂脳動脈瘤が発見され, 本邦でも手術される件数は増加している. 従来, 未破裂脳動脈瘤の破裂率は年間1-2%前後と考えられていた2)6)7)27)が, 1998年に発表された国際共同研究では, くも膜下出血例を除く径10mm以下の未破裂脳動脈瘤の破裂率が年間0. 05%と著しく低く報告された22). この報告には症例の選択など種々のバイアスが作用している1)14)ものの, 今後の手術適応について慎重にならなければならないことが示唆されている. さらに, 治療側の手術に対するmortality, morbidityのより一層の低下が求...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2003, Vol.31(3), pp.178-182
Hauptverfasser: 磯部, 尚幸, 沖, 修一, 右田, 圭介, 岡崎, 貴仁, 並河, 慎也, 渡邉, 陽祐
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:3D-CTAやMRAなどの診断技術の進歩により, 無症候性未破裂脳動脈瘤が発見され, 本邦でも手術される件数は増加している. 従来, 未破裂脳動脈瘤の破裂率は年間1-2%前後と考えられていた2)6)7)27)が, 1998年に発表された国際共同研究では, くも膜下出血例を除く径10mm以下の未破裂脳動脈瘤の破裂率が年間0. 05%と著しく低く報告された22). この報告には症例の選択など種々のバイアスが作用している1)14)ものの, 今後の手術適応について慎重にならなければならないことが示唆されている. さらに, 治療側の手術に対するmortality, morbidityのより一層の低下が求められる一方で, インフォームドコンセントの重要性も取り上げられてきている. だがその説明に関しては, 各施設ごとに手術適応や治療方法を含め, 手術成績や年間破裂率などを考慮したうえでさまざまに行われているのが現状である. 今回, 当施設における無症候性未破裂脳動脈瘤に対するインフォームドコンセントの方法を提示し, その結果について報告する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.31.178