頸動脈内膜剥離術と冠動脈バイパス術の一期的手術
内頸動脈狭窄症を有する症例のなかには, 冠動脈病変を合併する例が数多くみられることが近年の報告で知られつつある. そのなかには頸動脈内膜剥離術(CEA)に加え, 冠動脈バイパス術(CABG), または経皮的冠動脈形成術(PTCA)の施行が必要な症例もあり, その場合にはそれぞれの病変に対する治療方針が問題となる6)11)15)19)20)23)27)28)30)31). また近年, 内頸動脈狭窄症に対してもstentを用いた血管形成術(carotid stenting)が行われるようになっており2)8)24)25)30), 今後, 頸動脈病変と冠動脈病変の合併症例に対する治療戦略を組み立てるう...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2001, Vol.29(4), pp.255-261 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 内頸動脈狭窄症を有する症例のなかには, 冠動脈病変を合併する例が数多くみられることが近年の報告で知られつつある. そのなかには頸動脈内膜剥離術(CEA)に加え, 冠動脈バイパス術(CABG), または経皮的冠動脈形成術(PTCA)の施行が必要な症例もあり, その場合にはそれぞれの病変に対する治療方針が問題となる6)11)15)19)20)23)27)28)30)31). また近年, 内頸動脈狭窄症に対してもstentを用いた血管形成術(carotid stenting)が行われるようになっており2)8)24)25)30), 今後, 頸動脈病変と冠動脈病変の合併症例に対する治療戦略を組み立てるうえで重要な要素となると考えられる. 今回, われわれは過去15年間にわたるCEAをretrospectiveに解析して, 冠動脈疾患の合併頻度について検討するとともに, CEAおよびCABGを同時に施行した4症例について報告する. 特に両側頸動脈狭窄を伴った症例では, その治療方針に工夫を要したので, 文献的考察を加えて報告する. われわれが北海道大学および関連施設において同一の治療方針, 手術手技で行ったCEAは1985年4月から1999年3月までに197例218側であった. 今回の検討にあたっては, medical recordを再度参照して, CEA以前あるいは以後の冠動脈疾患のエピソードの有無や治療の内容について調べた. その内訳は男性175例, 女性22例で, 年齢はCEA施行時に37-80歳であった. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.29.255 |