未破裂脳動脈瘤の治療指針
無症候性未破裂脳動脈瘤に対し一定の方針で治療を行ってきたので, その結果を報告し, 無症候性未破裂脳動脈瘤の治療上の問題点について考察する. 対象, 方法 1993年12月1日の開院から1999年12月31日までの6年1カ月の間に経験した無症候性未破裂脳動脈瘤症例のうち, 最大径3mm以上の嚢状動脈瘤を有する90症例を対象とする. これらの症例に対する治療の原則は破裂予防ないしQOL(quality of life)の改善を目指して9), 70歳以上では外来での経過観察とし, 70歳以下では術者を1人(T. Y. )に限定して開頭術としてきた. ただし, 硬膜外硬膜輪近傍部内頸動脈瘤は破裂に関...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2001, Vol.29(2), pp.85-90 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 無症候性未破裂脳動脈瘤に対し一定の方針で治療を行ってきたので, その結果を報告し, 無症候性未破裂脳動脈瘤の治療上の問題点について考察する. 対象, 方法 1993年12月1日の開院から1999年12月31日までの6年1カ月の間に経験した無症候性未破裂脳動脈瘤症例のうち, 最大径3mm以上の嚢状動脈瘤を有する90症例を対象とする. これらの症例に対する治療の原則は破裂予防ないしQOL(quality of life)の改善を目指して9), 70歳以上では外来での経過観察とし, 70歳以下では術者を1人(T. Y. )に限定して開頭術としてきた. ただし, 硬膜外硬膜輪近傍部内頸動脈瘤は破裂に関して良好な自然経過を取ることが知られていることから適応外とし16), 脳梗塞症例では発症後2カ月以上は待機し15), 中大脳動脈瘤症例は手術侵襲が他部位に比べて少ないため70歳以上でも手術の対象とすることがあった19). また, 痴呆を呈する場合は適応外とし, 悪性腫瘍や重篤な内科的疾患を有する症例では症例ごとに検討することとした. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.29.85 |