脳内出血術後Porencephalic Cystをきたした1成人例
高血圧性脳内出血をはじめとする脳内出血は, 外科的治療の適応となった場合, 開頭血腫除去術もしくは定位的血腫吸引除去術が行われる. そして術後, その血腫腔はほとんどの場合, 虚脱した状態でとどまることが経験的に知られている. 今回, 脳内出血に対する開頭血腫除去術後に, その血腫腔が急速に嚢胞状に腫大し, 症候性のporen-cephaliccystとなった症例を経験したので報告する. 症例 〈症例〉62歳, 男性. 主訴:意識障害, 左片麻痺. 既往歴:左下腿開放性骨折, 十二指腸潰瘍. 現病歴:1998年3月21日, 突然の頸部痛, 嘔吐, 左半身の脱力で発症した. 自宅で様子をみていた...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2000/11/30, Vol.28(6), pp.465-468 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 高血圧性脳内出血をはじめとする脳内出血は, 外科的治療の適応となった場合, 開頭血腫除去術もしくは定位的血腫吸引除去術が行われる. そして術後, その血腫腔はほとんどの場合, 虚脱した状態でとどまることが経験的に知られている. 今回, 脳内出血に対する開頭血腫除去術後に, その血腫腔が急速に嚢胞状に腫大し, 症候性のporen-cephaliccystとなった症例を経験したので報告する. 症例 〈症例〉62歳, 男性. 主訴:意識障害, 左片麻痺. 既往歴:左下腿開放性骨折, 十二指腸潰瘍. 現病歴:1998年3月21日, 突然の頸部痛, 嘔吐, 左半身の脱力で発症した. 自宅で様子をみていたが, 翌日にはさらに脱力が増強し, 意識障害も出現したため救急車で来院した. 入院時所見:意識は傾眠状態. 左半身完全麻痺, 対座法で左側の視野障害を認めた. また, 左半身の痙攣発作をきたした. 血圧は正常, 血液生化学検査も正常で, 出血傾向も認めなかった. 放射線学的所見:入院時CTでは右大脳皮質下に鏡面像を呈する巨大な高吸収域とそれに伴う右から左へのmidline shiftを認めた. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs1987.28.6_465 |