破裂脳動脈瘤術後に小脳出血をきたした3例の検討
テント上開頭術後の合併症として, 開頭部とは離れた部位の小脳出血がある, 今回われわれは前交通動脈瘤手術後に小脳出血をきたした3例を経験したので報告する. 症例 〈症例1〉16年前に前交通動脈瘤のネッククリッピング術を受けた49歳女性が, 再度くも膜下出血を起こし平成9年2月27日当科へ入院した. 入院時Hunt&Kosnik grade4, WFNS grade 5で, 脳血管撮影では前交通動脈瘤が再増大している像が得られ, 他に異常はなかった. 状態の回復を待ち4月9日に再度ネッククリッピング術と, 脳室拡大に対し脳室腹腔シャント術を行った. 同年7月シャント機能不全と髄膜炎を併発...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2000/01/31, Vol.28(1), pp.60-63 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | テント上開頭術後の合併症として, 開頭部とは離れた部位の小脳出血がある, 今回われわれは前交通動脈瘤手術後に小脳出血をきたした3例を経験したので報告する. 症例 〈症例1〉16年前に前交通動脈瘤のネッククリッピング術を受けた49歳女性が, 再度くも膜下出血を起こし平成9年2月27日当科へ入院した. 入院時Hunt&Kosnik grade4, WFNS grade 5で, 脳血管撮影では前交通動脈瘤が再増大している像が得られ, 他に異常はなかった. 状態の回復を待ち4月9日に再度ネッククリッピング術と, 脳室拡大に対し脳室腹腔シャント術を行った. 同年7月シャント機能不全と髄膜炎を併発し, 7月9日シャントを抜去, 持続脳室ドレナージに切り替えた. 抜管時に一過性に血圧上昇したが, 特に問題なく手術を終了した. 術後経過:術後意識はJCS3, 片麻痺なし. 脳室ドレナージを5cm水柱に設定開放した. 術後28時間のCTは異常なかった. 術後31時間の髄液排出量は266mlであり, この時点でドレナージを閉鎖, ベッドを約40度挙上し食事を摂取した. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs1987.28.1_60 |