内頸動脈背側部動脈瘤の成因に関する一考察: 最近の6症例から

いわゆる内頸動脈背側部動脈瘤(以下IC d-AN)はまれな動脈瘤である. この動脈瘤は, 臨床上いくつかの特徴を持つ動脈瘤として注目されているが, その成因に関しての結論は出ていない5)6)8)9)10)12)15). 最近経験した6症例から, その成因について考察した. 対象と方法 対象は1993年1月から1995年12月までに当院を受診した破裂脳動脈瘤および手術を施行した未破裂動脈瘤123例のうちIC d-ANを対象とした. またここでいうIC d-ANとは内頸動脈C1, C2部の背側部(dorsal)に動脈分岐部とは関係なく形成しているものをすべて対象とした6)8). これらの症例の,...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 1998/05/31, Vol.26(3), pp.189-196
Hauptverfasser: 池田, 尚人, 岩田, 隆信, 花川, 一郎, 土肥, 謙二, 須永, 茂樹, 神保, 洋之, 佐々木, 健, 藍, 青, 阿部, 琢巳, 諸星, 利男, 秋間, 道夫, 松本, 清
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:いわゆる内頸動脈背側部動脈瘤(以下IC d-AN)はまれな動脈瘤である. この動脈瘤は, 臨床上いくつかの特徴を持つ動脈瘤として注目されているが, その成因に関しての結論は出ていない5)6)8)9)10)12)15). 最近経験した6症例から, その成因について考察した. 対象と方法 対象は1993年1月から1995年12月までに当院を受診した破裂脳動脈瘤および手術を施行した未破裂動脈瘤123例のうちIC d-ANを対象とした. またここでいうIC d-ANとは内頸動脈C1, C2部の背側部(dorsal)に動脈分岐部とは関係なく形成しているものをすべて対象とした6)8). これらの症例の, 1)術中あるいは病理解剖や脳血管撮影からの動脈瘤の所見, 2)再破裂などの臨床経過, 3)既往歴の3点に焦点を合わせretrospectiveに検討した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.26.3_189