内頸動脈閉塞症に合併したSubclavian steal syndromeの1例

subclavian steal syndrome(SSS)は, 80%以上に頭蓋外の頸動脈に閉塞を合併し2), 31%に大脳半球症状を合併3)するとの報告がある. 現在, 血行動態に応じて経皮的血管拡張術(PTA)1)7)9)11)13)15)17)をはじめとした, さまざまな治療法が選択3)14)されている. しかし, 大脳半球症状を合併する際についての治療法の検討は, 十分になされていない. 今回われわれは, SSSに合併した内頸動脈の閉塞症に対して, STA-MCA吻合術を施行したところ, 良好な治療結果が得られたので報告する. 症例:51歳, 男性. 主訴:右片麻痺, 感覚性失語....

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 1998/01/31, Vol.26(1), pp.50-54
Hauptverfasser: 豊田, 泉, 三壁, 敏雄, 数野, 隆人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:subclavian steal syndrome(SSS)は, 80%以上に頭蓋外の頸動脈に閉塞を合併し2), 31%に大脳半球症状を合併3)するとの報告がある. 現在, 血行動態に応じて経皮的血管拡張術(PTA)1)7)9)11)13)15)17)をはじめとした, さまざまな治療法が選択3)14)されている. しかし, 大脳半球症状を合併する際についての治療法の検討は, 十分になされていない. 今回われわれは, SSSに合併した内頸動脈の閉塞症に対して, STA-MCA吻合術を施行したところ, 良好な治療結果が得られたので報告する. 症例:51歳, 男性. 主訴:右片麻痺, 感覚性失語. 既往歴:高血圧, 喫煙歴(20本/日). 現病歴:平成7年11月17日夕方, 突然, 右片麻痺および感覚性失語が出現し来院した. CTで左中大脳動脈皮質枝領域に梗塞像を認めた. 精査および加療目的で入院. なお, 以前より右上肢に労作時の易疲労感が存在した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.26.1_50