頭蓋内内頸動脈前壁動脈瘤の臨床的検討

「はじめに」頭蓋内内頸動脈前壁動脈瘤は, C1, C2部の内頸動脈瘤のうち眼動脈, 後交通動脈や前脈絡叢動脈などの分岐血管と関係なく生じる動脈瘤で, その多くは前上方に発育し明瞭な動脈瘤頸部をもたない. 本動脈瘤壁は脆弱であり, 破裂の危険性が高く, 術中動脈瘤の処置に困難を伴うことも多い. 過去の報告では, このような動脈瘤は "dorsal internal carotid artery aneurysm" または "dorsal type" と呼ばれ, 動脈瘤が小さい場合 "blood blister like" と表現されてい...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 1997/03/31, Vol.25(2), pp.134-139
Hauptverfasser: 竹下, 幹彦, 恩田, 英明, 谷川, 達也, 井沢, 正博, 加川, 瑞夫, 高倉, 公朋
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」頭蓋内内頸動脈前壁動脈瘤は, C1, C2部の内頸動脈瘤のうち眼動脈, 後交通動脈や前脈絡叢動脈などの分岐血管と関係なく生じる動脈瘤で, その多くは前上方に発育し明瞭な動脈瘤頸部をもたない. 本動脈瘤壁は脆弱であり, 破裂の危険性が高く, 術中動脈瘤の処置に困難を伴うことも多い. 過去の報告では, このような動脈瘤は "dorsal internal carotid artery aneurysm" または "dorsal type" と呼ばれ, 動脈瘤が小さい場合 "blood blister like" と表現されている. 今回われわれは, 当センターで経験した本動脈瘤7例について, 血管撮影所見および臨床上の特徴からその本態および治療上の問題点について検討したので報告する. 「対象および方法」対象は, 1990年から1995年にわたる過去5年間に当センターにおいて外科的処置を行った内頸動脈前壁動脈瘤の7例で, 年齢は27~69歳 (平均51.7歳) である.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.25.2_134