クモ膜下出血後の精神神経症状について

「はじめに」クモ膜下出血後の精神神経症状としては, 発動性障害, 常同性-被影響性症状, Korsakoff症候群などがみられるが, その経過についてはあまり明らかでなく, 治療上においても問題である. 我々はKorsakoff症候群, 更にはoral tendency, 強迫的な反復常同行為など特異な症状を呈した3症例を経験したので報告する. 「症例」クモ膜下出血およびその後の脳血管攣縮により, 精神神経症状を呈した3例について報告する. 全例意識障害の後無為状態となったが, その後回復した. うち2例ではday 30-45に歩行が可能となった. 2例においてday 45-60にoral t...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 1996/11/30, Vol.24(6), pp.481-485
Hauptverfasser: 雄山, 博文, 馬淵, 淑子, 木田, 義久, 丹羽, 政宏, 田中, 孝幸, 岩越, 孝恭, 北村, 隆児, 前沢, 聡, 小林, 達也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」クモ膜下出血後の精神神経症状としては, 発動性障害, 常同性-被影響性症状, Korsakoff症候群などがみられるが, その経過についてはあまり明らかでなく, 治療上においても問題である. 我々はKorsakoff症候群, 更にはoral tendency, 強迫的な反復常同行為など特異な症状を呈した3症例を経験したので報告する. 「症例」クモ膜下出血およびその後の脳血管攣縮により, 精神神経症状を呈した3例について報告する. 全例意識障害の後無為状態となったが, その後回復した. うち2例ではday 30-45に歩行が可能となった. 2例においてday 45-60にoral tendencyを認めたが, 2例ともday 75には認めなくなった. またday 45-75に強迫的な反復常同行為をも認めたが, うち1例でのみday 75に症状の消失を認めた. 最終的に失語, 中等度以上の知能低下を残した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.24.6_481