Transcranial Dopplerによる脳血管攣縮の診断について: 特にドプラ波形所見に注目して

「はじめに」transcranial Doppler (TCD) は1982年Aaslidらにより報告されて以来, 各種脳血管障害例の診断や病態評価に用いられている. 特に, 脳動脈瘤破裂後の脳血管攣縮の診断における有用性については多くの報告がある. 脳血管攣縮時のTCD所見としては脳血流速度の亢進が一般に認められている. しかし, 末梢に強い脳血管攣縮を認める例などでは脳血流速度の亢進所見が認められないこともあり, 診断の精度を上げる必要がある. われわれは遅発性神経脱落症状 (delayed ischemic neurological deficit, DIND) を生ずるような攣縮が発生...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 1996/07/30, Vol.24(4), pp.279-287
Hauptverfasser: 高瀬, 憲作, 樫原, 道治, 橋本, 常世, 上田, 伸, 松本, 圭蔵
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」transcranial Doppler (TCD) は1982年Aaslidらにより報告されて以来, 各種脳血管障害例の診断や病態評価に用いられている. 特に, 脳動脈瘤破裂後の脳血管攣縮の診断における有用性については多くの報告がある. 脳血管攣縮時のTCD所見としては脳血流速度の亢進が一般に認められている. しかし, 末梢に強い脳血管攣縮を認める例などでは脳血流速度の亢進所見が認められないこともあり, 診断の精度を上げる必要がある. われわれは遅発性神経脱落症状 (delayed ischemic neurological deficit, DIND) を生ずるような攣縮が発生した場合に見られる, 特徴的なTCD上のドプラ波形所見について検討し, TCDにおけるspasm scoreを考案した. 今回はさらに症例を重ね, ドプラ波形の変化の意義について検討を加えたので報告する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.24.4_279