来院時に比べ転帰の悪化した破裂動脈瘤症例の検討: 過去3年間のoverall resultより

「はじめに」 脳動脈瘤の手術成績はmicrosurgical techniqueを用いた手術術式の改良, 脳血管攣縮に対する様々な治療法により飛躍的に向上したが, overall resultとしては, 十分な改善が得られていないとの指摘がある. その対策として, 重症症例をいかに治療するかが近年話題となっているが, それとともに患者来院直後から術中, 術後に至るまでの管理の中で, 軽症症例をいかに悪くしないかということについても再検討が必要であると考えられる. 今回著者らは, 自験例をもとに来院時gradeに比べ転帰の悪化した症例に対して総合的に検討を加えた. 「対象および方法」 1991年...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 1996/01/31, Vol.24(1), pp.31-35
Hauptverfasser: 神保, 洋之, 永田, 和哉, 田中, 洋, 水谷, 徹, 河本, 俊介, 中林, 基明, 中富, 浩文, 沢部, 吉春, 坂本, 哲也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 脳動脈瘤の手術成績はmicrosurgical techniqueを用いた手術術式の改良, 脳血管攣縮に対する様々な治療法により飛躍的に向上したが, overall resultとしては, 十分な改善が得られていないとの指摘がある. その対策として, 重症症例をいかに治療するかが近年話題となっているが, それとともに患者来院直後から術中, 術後に至るまでの管理の中で, 軽症症例をいかに悪くしないかということについても再検討が必要であると考えられる. 今回著者らは, 自験例をもとに来院時gradeに比べ転帰の悪化した症例に対して総合的に検討を加えた. 「対象および方法」 1991年9月より1994年8月までの間に公立昭和病院においてCT上確認されたクモ膜下出血患者217例(うち20例はDOAおよびnear DOA)の中で, 患者来院直後のgradeがWFNS(World Federation of Neurological Surgery)grade 1あるいは2でありながら発症後3か月の転帰がseverely disabled以下に悪化した33症例を対象とした.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.24.1_31