Fibrin glueの術中血管周囲塗布を行った重症クモ膜下出血: 慢性期水頭症発生頻度について

「はじめに」破裂脳動脈瘤によるクモ膜下出血後のvasospasm予防に関しては各施設で様々な工夫がみられるが, 当院においてはクリッピングとともにクモ膜下血腫をできるだけ除去した後に血腫と動脈との接触を遮断する目的で血管周囲をfibrin glue (Beriplast P, 一般名 : 生理的組織接着剤, 以下FGと略) で包埋する方法を試みており良好な結果を得てきた. 一方, fibrin glueの塗布によりクモ膜下腔がブロックされ水頭症をきたしやすくなる可能性が考えられた. そこで今回は血管周囲へのFG塗布が術後の慢性期水頭症発生頻度に及ぼす影響について検討したので報告する. 「対象お...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 1995/11/30, Vol.23(6), pp.455-458
Hauptverfasser: 藤村, 幹, 菅原, 孝行, 関, 博文, 奥, 達也, 新村, 核, 樋口, 紘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」破裂脳動脈瘤によるクモ膜下出血後のvasospasm予防に関しては各施設で様々な工夫がみられるが, 当院においてはクリッピングとともにクモ膜下血腫をできるだけ除去した後に血腫と動脈との接触を遮断する目的で血管周囲をfibrin glue (Beriplast P, 一般名 : 生理的組織接着剤, 以下FGと略) で包埋する方法を試みており良好な結果を得てきた. 一方, fibrin glueの塗布によりクモ膜下腔がブロックされ水頭症をきたしやすくなる可能性が考えられた. そこで今回は血管周囲へのFG塗布が術後の慢性期水頭症発生頻度に及ぼす影響について検討したので報告する. 「対象および方法」1993年12月から1994年11月までの約1年間に当院にて根治手術が施行された破裂脳動脈瘤によるクモ膜下出血は31例で, 術後のvasospasm予防の目的でFGの脳内血管周囲塗布を行ったものは24例である.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.23.6_455