脳動脈瘤直達術における補強材としてのモスリンガーゼの有用性

「はじめに」 脳動脈瘤直達術の最大の目的は再破裂の予防であり, 術式としては動脈瘤頸部のクリッピングまたは結紮が理想である. しかし動脈瘤の性状や親動脈を含む保存すべき動脈との関連次第ではクリッピングまたは結紮のみでは対処できない症例も少なくない. われわれの施設では1977年よりラッピング材としてモスリンガーゼを使用しており, 良好な臨床結果を得ている. 今回は過去15年間における脳動脈瘤直達術施行360例の長期追跡調査を行い, モスリンガーゼによるラッピングの再破裂予防効果および副作用について検討した. 「対象と方法」 対象は1977年から1991年までの15年間に東京労災病院脳神経外科お...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 1995/09/25, Vol.23(5), pp.399-403
Hauptverfasser: 仲間, 秀幸, 杉浦, 和朗, 立澤, 孝幸, 國本, 健太, 福谷, 竜太, 波多野, 武人, 知識, 鐵郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 脳動脈瘤直達術の最大の目的は再破裂の予防であり, 術式としては動脈瘤頸部のクリッピングまたは結紮が理想である. しかし動脈瘤の性状や親動脈を含む保存すべき動脈との関連次第ではクリッピングまたは結紮のみでは対処できない症例も少なくない. われわれの施設では1977年よりラッピング材としてモスリンガーゼを使用しており, 良好な臨床結果を得ている. 今回は過去15年間における脳動脈瘤直達術施行360例の長期追跡調査を行い, モスリンガーゼによるラッピングの再破裂予防効果および副作用について検討した. 「対象と方法」 対象は1977年から1991年までの15年間に東京労災病院脳神経外科および北村山公立病院脳神経外科にて直達手術を施行された360例(脳動脈瘤386個)である. 360例の内訳は男性179例, 女性181例, 年齢は23歳から90歳(平均年齢54.9歳)に及んだ.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.23.5_399