後大脳動脈遠位部動脈瘤(P3動脈瘤)に対するoccipital interhemispheric approach

「はじめに」 後大脳動脈遠位部動脈瘤が迂回槽や四丘体槽内に存在する場合, その接近法としてsubtemporal approachが広く行われている. 今回著者らは, 後大脳動脈と後側頭動脈分岐部の未破裂動脈瘤(P3動脈瘤)に対して, もう一方の到達法であるoccipital interhemispheric approachを採用し, この接近法の有用性を確認したので, 手術手技とその経験を報告する. 「手術手技」 患者を腹臥位にし, P3動脈瘤の存在する大脳半球が下になるように頭部を45度回転させ, 引力により脳が垂れ下り正中から解離して, 自然に後頭葉間隙が広がることを意図した. 手術台...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 1995/05/30, Vol.23(3), pp.163-166
Hauptverfasser: 馬淵, 正二, 上山, 博康, 黒田, 敏, 井須, 豊彦, 阿部, 弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 後大脳動脈遠位部動脈瘤が迂回槽や四丘体槽内に存在する場合, その接近法としてsubtemporal approachが広く行われている. 今回著者らは, 後大脳動脈と後側頭動脈分岐部の未破裂動脈瘤(P3動脈瘤)に対して, もう一方の到達法であるoccipital interhemispheric approachを採用し, この接近法の有用性を確認したので, 手術手技とその経験を報告する. 「手術手技」 患者を腹臥位にし, P3動脈瘤の存在する大脳半球が下になるように頭部を45度回転させ, 引力により脳が垂れ下り正中から解離して, 自然に後頭葉間隙が広がることを意図した. 手術台の背板をわずかに挙げ, 頭部が心臓より上位にくるように設置した. 開頭は正中線を越えて, 反対側にまたがる後頭開頭を施行した. 上矢状静脈洞を出し, 横静脈洞が確認できる大きさの開頭部を設け, 上矢状静脈洞と横静脈洞を基部にして後頭葉外側部の硬膜を切開し, 正中に向けて翻転した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.23.3_163