未破裂椎骨脳底動脈瘤の治療方針

「はじめに」近年, 画像診断技術の進歩により未破裂脳動脈瘤が偶然発見される機会が増え, ウイリス動脈輪前半部の未破裂動脈瘤に関しては, 巨大動脈瘤など特殊なものを除けば, 多くの場合外科的治療がなされ, 良好な手術成績が報告されている. しかしながら脳動脈瘤の手術手技がほぼ確立した現在でもいまだ手術リスクが高いと考えられる脳底動脈瘤などウイリス動脈輪後半部の未破裂動脈瘤に対しては手術適応に関して一定の見解はなく, また治療成績に関する報告も少ない. 手術の適応は脳動脈瘤が発見された理由, 手術の難易度(大きさや部位), 患者の全身状態, 年齢などにより症例毎に総合的に判断されるものであるが,...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:脳卒中の外科 1994/11/25, Vol.22(6), pp.435-440
Hauptverfasser: 溝井, 和夫, 吉本, 高志, 高橋, 明, 村石, 健治, 甲州, 啓二, 藤原, 悟
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」近年, 画像診断技術の進歩により未破裂脳動脈瘤が偶然発見される機会が増え, ウイリス動脈輪前半部の未破裂動脈瘤に関しては, 巨大動脈瘤など特殊なものを除けば, 多くの場合外科的治療がなされ, 良好な手術成績が報告されている. しかしながら脳動脈瘤の手術手技がほぼ確立した現在でもいまだ手術リスクが高いと考えられる脳底動脈瘤などウイリス動脈輪後半部の未破裂動脈瘤に対しては手術適応に関して一定の見解はなく, また治療成績に関する報告も少ない. 手術の適応は脳動脈瘤が発見された理由, 手術の難易度(大きさや部位), 患者の全身状態, 年齢などにより症例毎に総合的に判断されるものであるが, 今回は未破裂椎骨脳底動脈瘤に対する当科でのこれまでの治療方針, 治療成績をretrospectiveに検討し, 手術適応について考察を加え報告する. 「対象」1983年から1992年までの過去10年間に当科にて経験した未破裂椎骨脳底動脈瘤症例36例を今回の検討対象とした.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.22.6_435