脳動脈瘤に対する pterional approach における工夫: 蝶形骨縁の新しい削除法について

「はじめに」脳動脈瘤に対しては, 通常pterional approachが広く用いられる. 例えば急性期の脳動脈瘤手術の場合, pterional approachでは開頭時, 蝶形骨縁を削除する際に, rongeurやエアドリルを用いて, 蝶形骨縁をできるだけ上眼窩裂近くまで削除するが通常眼窩は開放しない. これに対して我々は, 蝶形骨縁を削除するにあたって, まずkey holeの上半部に前頭蓋底の硬膜, 下半部にperiorbitaが露出するMacCarty's key holeを設け, 前頭側頭開頭後さらに眼窩上壁後方2分の1と蝶形骨縁の除去を行い, 上眼窩裂の開放を行って...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 1994/01/31, Vol.22(1), pp.15-18
Hauptverfasser: 宮森, 正郎, 山野, 清俊, 長谷川, 健, 藤井, 登志春
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」脳動脈瘤に対しては, 通常pterional approachが広く用いられる. 例えば急性期の脳動脈瘤手術の場合, pterional approachでは開頭時, 蝶形骨縁を削除する際に, rongeurやエアドリルを用いて, 蝶形骨縁をできるだけ上眼窩裂近くまで削除するが通常眼窩は開放しない. これに対して我々は, 蝶形骨縁を削除するにあたって, まずkey holeの上半部に前頭蓋底の硬膜, 下半部にperiorbitaが露出するMacCarty's key holeを設け, 前頭側頭開頭後さらに眼窩上壁後方2分の1と蝶形骨縁の除去を行い, 上眼窩裂の開放を行っている. 従来の方法と比較検討したところ我々の方法の方が, 術野の広さ, 脳への圧排のかかり方, 蝶形骨縁削除にかかる時間および出血量などの点で優れていると思われたので報告する. 「手術手技」皮切は通常の前頭側頭皮切とする.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.22.1_15