歯周病原性細菌Porphyromonas gingivalisが産生するシステインプロテアーゼの機能
超高齢化社会を迎えた今日, 歯の喪失は食生活を含めた生活の質全般の低下を招くばかりでなく, 心循環系疾患, 糖尿病, 精神神経疾患などの種々の重要疾患のリスクファクターとなりうるなど, これまで考えられていた以上に深刻な問題となっている. そうした意味で, 歯の喪失を引き起こす歯周病は歯科領域のみならず他の臨床分野においても重要視されており, その病因の解明と的確な治療と予防に向けた方法論の確立が急がれている重要疾患である. 一般に, 歯周病は歯周組織(歯肉, 歯根膜, 歯槽骨, セメント質)の代謝系に異常が生じたときに発症する病態と考えられており, 歯肉上皮ならびに結合組織などの比較的表層に...
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Veröffentlicht in: | 炎症 1998/07/31, Vol.18(4), pp.259-264 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 超高齢化社会を迎えた今日, 歯の喪失は食生活を含めた生活の質全般の低下を招くばかりでなく, 心循環系疾患, 糖尿病, 精神神経疾患などの種々の重要疾患のリスクファクターとなりうるなど, これまで考えられていた以上に深刻な問題となっている. そうした意味で, 歯の喪失を引き起こす歯周病は歯科領域のみならず他の臨床分野においても重要視されており, その病因の解明と的確な治療と予防に向けた方法論の確立が急がれている重要疾患である. 一般に, 歯周病は歯周組織(歯肉, 歯根膜, 歯槽骨, セメント質)の代謝系に異常が生じたときに発症する病態と考えられており, 歯肉上皮ならびに結合組織などの比較的表層に存在する歯周組織の破壊と, それに引き続いて起こる歯槽骨の破壊を特徴としている. 多くの歯周病は歯周局所の常在微生物によって惹起される一種の感染症と考えられており, とくにグラム陰性嫌気性細菌群が本疾患の発症や進行に深くかかわっていることが明らかにされている. |
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ISSN: | 0389-4290 1884-4006 |
DOI: | 10.2492/jsir1981.18.259 |