Indometacin farnesilのヒトB細胞免疫グロブリン産生に対する抑制作用: 特にbucillamine・注射金剤との相互作用

Indometacinfarnesil(IMF)はindomethacin(IND)のプロドラッグとして開発された非ステロイド消炎鎮痛剤(non-steroidalantiinfam-matorydrug:NSAID)である1). 本剤は, 主として関節滑膜などの炎症局所においてcarboxyes-teraseの作用を受けてINDに変換されることにより抗炎症効果を発揮すると考えられている2). しかしながら, IMFの有効血中濃度は約2μg/ml(3μM)近くまで上昇し, これらは未変化体のまま好中球, リンパ球に取り込まれることがわかっている3). さらに, IMFの臨床効果の出現がINDな...

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Veröffentlicht in:炎症 1997/11/17, Vol.17(6), pp.565-571
Hauptverfasser: 広畑, 俊成, 柳田, たみ子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:Indometacinfarnesil(IMF)はindomethacin(IND)のプロドラッグとして開発された非ステロイド消炎鎮痛剤(non-steroidalantiinfam-matorydrug:NSAID)である1). 本剤は, 主として関節滑膜などの炎症局所においてcarboxyes-teraseの作用を受けてINDに変換されることにより抗炎症効果を発揮すると考えられている2). しかしながら, IMFの有効血中濃度は約2μg/ml(3μM)近くまで上昇し, これらは未変化体のまま好中球, リンパ球に取り込まれることがわかっている3). さらに, IMFの臨床効果の出現がINDなどの他のNSAIDよりも緩徐に発現する傾向がみられる4). こうした点より, IMFの未変化体にもなんらかの薬理作用が存在することが十分考えられる. 一方, 注射金剤(gold sodium thiomalate:GST), bucillamineなどの抗リウマチ剤(disease modifying antirheumatic drug:DMARD)の効果の発現はNSAIDに比し緩徐であり, 主として免疫調節作用を介して抗リウマチ効果を発揮すると考えられている5). 事実, in vitroにおいてGSTやbucillamineの主要代謝体であるSA-981は, Bリンパ球による免疫グロブリン産生を強力に抑制することが知られている6, 7).
ISSN:0389-4290
1884-4006
DOI:10.2492/jsir1981.17.565