新たな呼吸器疾患治療用散粉器 (dry powder inhaler) の検討
近年, 上気道ならびに下気道疾患に対し, エアロゾル吸入療法は重要な位置を占めてきている. エアロゾル吸入療法の第一の利点は, 直接対象とする上, 下気道において, 最少の薬物投与量で最 究センター大の薬効が得られる点であり, かつ全身に与える副作用が可及的に回避できることである. したがって, 呼吸器疾患治療薬のdrug delivery system(DDS)としては, もっともすぐれた投薬法の一つと考えられている. 加えて, 効果発現が経口投与と比較し迅速で, かつ投与法も簡便であることから広く普及してきている. 一方, 最近オゾン層の破壊を理由に, エアロゾルのうちプロペラント(薬剤吸...
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Veröffentlicht in: | 炎症 1996/03/18, Vol.16(2), pp.103-110 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 近年, 上気道ならびに下気道疾患に対し, エアロゾル吸入療法は重要な位置を占めてきている. エアロゾル吸入療法の第一の利点は, 直接対象とする上, 下気道において, 最少の薬物投与量で最 究センター大の薬効が得られる点であり, かつ全身に与える副作用が可及的に回避できることである. したがって, 呼吸器疾患治療薬のdrug delivery system(DDS)としては, もっともすぐれた投薬法の一つと考えられている. 加えて, 効果発現が経口投与と比較し迅速で, かつ投与法も簡便であることから広く普及してきている. 一方, 最近オゾン層の破壊を理由に, エアロゾルのうちプロペラント(薬剤吸入推進剤)にフロンを用いたスプレー式ジェットネフライザー(gas-propelled hand-held neblizer(spray))の使用が禁止されることとなった. 以来, フロンにかわる各種代替フロンも新たなプロペラントとして検討されているが, 適切な代替フロンはいまだ見出されていない. 代替フロンをプロペラントにした場合の問題点としては, 定量噴霧弁(metering valve)やアクチュエーター(actuator)の目詰まりなどで300回の噴射試験に耐えられず, 長期使用が困難となっている. そこで筆者らは, これまでdisodium cromoglycate(DSCGインタール(R), 藤沢薬品)で用いられている固体エアロゾル, インヘラー(dry powder inhaler:DPI)で指摘されているエアロゾル学的な種々の問題点を克服すべく, 新たなDPI device(Jethaler)を作製しその機能を評価したので報告する. |
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ISSN: | 0389-4290 1884-4006 |
DOI: | 10.2492/jsir1981.16.103 |